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広告費0円で会社を有名にする広報戦略 中小企業だからこそ、マスメディアを味方にできる

By 2026年8月5日 No Comments

【第5回】
広告費0円で会社を有名にする広報戦略
中小企業だからこそ、マスメディアを味方にできる


「広告を出す予算がない。」
中小企業の経営者から、よく聞く言葉です。
確かに、テレビCMや新聞広告には多額の費用がかかります。地域の企業にとっては、簡単に手が出せるものではありません。
しかし、私は40年間テレビ番組の制作現場にいて、一つだけ確信していることがあります。
「ニュース」は、お金では買えない。
だからこそ、中小企業にも大きなチャンスがあるのです。
広報は「点」ではなく「線」で考える
昔は、新聞に載れば成功、テレビに出れば終わり、という時代でした。
しかし、今は違います。
情報は一つのメディアで終わりません。
私が企業の広報を支援するときは、次の流れを意識しています。
まず、PR TIMESなどでプレスリリースを配信する。
すると、その情報はインターネット上に蓄積され、検索されるようになります。
その後、新聞社や通信社が興味を持ち、取材につながることがあります。
新聞記事が掲載されると、多くの人がSNSで紹介し始めます。
「こんな会社があるんだ。」
「面白い取り組みだね。」
共感が広がると、今度はテレビ局が「話題になっている企業」として注目します。
つまり、
Web → 新聞 → SNS → テレビ
という流れが生まれるのです。
私はこれを「広報の連鎖」と呼んでいます。

広報とは、自慢話ではない
広報で一番大切なのは、自社が言いたいことを発信することではありません。
社会が知りたいことを伝えることです。
新商品を発売しました。
創業○周年です。
設備を導入しました。
これだけではニュースになりません。
しかし、
「地域の課題をどう解決したのか。」
「なぜ、その商品を開発したのか。」
「どんな失敗や挑戦があったのか。」
そこに人の物語が加わると、伝える価値は一気に高まります。
テレビも新聞も、商品ではなく、その背景にあるストーリーを伝えたいのです。
中小企業だからできる広報がある
私はこれまで多くの企業を取材し、広報を支援してきました。
そこで感じるのは、大企業にはない魅力が中小企業には数多くあるということです。
社長の顔が見える。
社員との距離が近い。
お客様との関係が深い。
地域への想いがある。
創業者の苦労や、会社を守り続けてきた歴史がある。
これらは広告では伝わりません。
だからこそ、ニュースになるのです。
実際に、私が支援した企業でも、こうしたストーリーを掘り起こし、伝え方を工夫することで、新聞やテレビの取材につながった事例が数多くあります。
企業の規模ではありません。
「伝える価値」に気づいているかどうかが、大きな違いなのです。
明日から始める3つのアクション
最後に、今日からすぐに実践できることを3つお伝えします。
1.会社の「物語」を書き出す。
創業時の苦労、失敗、転機、お客様との感動的な出来事など、自社ならではのストーリーを整理してみてください。
2.ホームページを見直す。
社長の想い、会社の歴史、理念、社会への貢献など、「この会社を取材したい」と思える情報が掲載されているでしょうか。
記者は必ずホームページを確認します。
ホームページは営業ツールであると同時に、「信頼を確認する場所」でもあります。

3.まず一度、プレスリリースを発信してみる。
完璧を求める必要はありません。
一度発信すると、自社の伝え方の課題や強みが見えてきます。
経験を積み重ねることで、広報は必ず上達します。

最後に
この連載では、40年間テレビ制作の現場で私が学んできた「取材される会社の共通点」をお伝えしてきました。
取材される企業は、特別な会社ではありません。
自社の魅力を知り、それを社会に伝える努力を続けている会社です。
私はテレビ番組の制作を通じて、多くの経営者と出会ってきました。
その中で強く感じるのは、どの会社にも、まだ世の中に知られていない価値があるということです。
広報とは、その価値を社会へ届ける仕事です。
広告費をかける前に、まず自社の物語を見つけてください。
その物語は、社員の誇りになり、お客様との信頼を育み、やがて新聞やテレビ、そして多くの人の心へと届いていきます。
あなたの会社にも、必ず「取材される物語」があります。
それを見つけ、伝えることが、未来を変える第一歩になると私は信じています。

著者:早川 真(有限会社ハイブリッド 代表取締役)
テレビ番組・映像制作40年。制作本数1万本超。ギャラクシー賞奨励賞受賞。現在は「広報PRコンサルタント」として、中小企業のプレスリリース、報道設計、メディア戦略を支援。

第1回
「テレビに出る会社」は最初から決まっている?
• テレビ局の裏側
• ネタ不足の現実
• 取材される会社の共通点
第2回
テレビマンが飛びつく「4つのネタ条件」
• 「今」がある
• 日本初・地域初・唯一
• 映像になる
• ストーリーがある
第3回
実はホームページで落とされている会社が多い
• 記者は必ずホームページを見る
• 社長のプロフィール
• 理念・沿革・社会貢献
• 撮影しやすい会社とは
第4回
私が支援した企業は、なぜ新聞・テレビに取り上げられたのか
• 神戸のアパレル企業
• 銀ビルストアー
• 障害者支援プロジェクト
• 成功事例から学ぶ共通点
第5回
広告費0円で会社を有名にする広報戦略
• PR TIMESの活用
• 新聞→SNS→テレビへ広がる流れ
• 中小企業だからこそできる広報
• 明日から始める3つのアクション

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