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初めてのレギュラー番組「歴史なんなんだ」

By 2020年5月24日 No Comments

まだ20代のころ、初めてのレギュラー番組が、東海テレビ「文珍の歴史なんなんだ」午後7時からの30分番組。ゴールデンタイムだ。当時、よく扱ったのは、戦国時代と幕末。大河ドラマでも、このふたつの時代は、人気がある。日本史の中でも激動の時代で、多くの英雄が輩出した。

幕末で、私が担当したのは、まずは、坂本龍馬。学生時代、司馬遼太郎の「竜馬が行く」は愛読書だった。番組は今から30年ほど前のこと。インターネットもない時代。とにかく、現場に行って調べる。図書館、歴史学者、郷土資料家、ありとあらゆるところに出かけていき、取材しまくった。

日本で初めて株式会社をつくった男、坂本龍馬。高知、長崎、神戸でロケをした。ブックカバーチャレンジで、本棚の奥を探していると、懐かしい本が大量に見つかった。震災で自宅は半壊したが、とりあえず、できるだけの本は救った。

当時の台本は、最初はB4用紙の手書き。途中から、シャープの書院、ワープロを使うようになった。自分の中では、大革命だった。今のAIくらい、進化したと思った。さらに、自宅にファクシミリも購入。名古屋のテレビ局へ、ワープロで打った原稿をFAXで送る。なんとも最先端だった。当然、局での打ち合わせもする。朝の10時から夜の12時まで、ぶっ続けでしたこともある。当時の恩師、Iプロデューサーは、今も年に1回くらいは、飲みに行く。

幕末、龍馬の次は、やはり、勝海舟。写真みても男前だ

さらに、最後の将軍、徳川慶喜。

実は、徳川慶喜、ナポレオン三世になりたかった、なんてタイトルだった。その裏をとるために、様々な歴史書も読み、歴史学者にも取材、さらに、子孫にまで会いにいった。東京でデザイナーをしていた。赤坂で焼き肉を食べた。そして、未公開の「徳川慶喜」のアルバムもお借りして、テレビ初公開した。

若いころに、歴史上の偉人たちを取材したことは、その後の放送作家人生に大きな影響、そして人間形成に役立ったと思う。そして、生意気な若造をいつも相手にしてくた東海テレビのプロデューサーや、制作会社の専務など、多くの愛情をもって育てていただいた。当時は、そんなこともわからず、自分は相当できる男だなあと根拠のない自信ばかりあった。今は、ただ感謝。さて、健康医療のあとは、歴史の本でも出版しようか。まだ、馬鹿な男は治ってないようだ。では、また、明日。

(放送作家 早川真)

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